disc review夏の終わりに、過ぎ去りし煌めきに、

shijun

Last NightHINTO

release:

place:

元SPARTA ROCALSの安倍コウセイを中心に結成されたサイケデリックロックバンド、HINTOの2017年盤。SPARTA LOCALS時代から続く変態性と叙情性のコンボ、粘っこいけど飄々としてるあの感じはそのままに、夜を思わせる寂しげなキラキラ感を全開に放つ一枚。

夏の終わりの情感たっぷりのサイケデリックファンク「SUMMERGAZER」。コテコテの歌謡メロディも最高にノスタルジック。空白を活かしたアレンジがクールな「night chance」。垢抜けないメロディラインが癖になる。無機的に突進するガレージロックと変態ファンクが交差する「DREAMdeath!」。スイートでメロディアスで切ない「otonaLOVE」。鈍く光るギターの音が心地よい一曲。

正直筆者はHINTOに関してはこの一枚しか聴いていないのだが、あの頃の邦楽ロックシーンを取り巻いていたあの感じもありつつ、現行のムーブメントにも接近しつつ、何の文脈を読まずともポップミュージックとしてハイクオリティという作品に仕上がっているように思えた。夏の夜を思い出したいときに是非。

WRITER

shijun

ポップな曲と泣ける曲は正義です。female vocalが特に好きです。たまに音楽系のNAVERまとめを作ってます。なんでも食べます。

このライターの記事を読む