disc review青空の下の小さな交響楽団

tomohiro

TEMPESTASoono yuuki

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高知県出身の一人宅録ポストロックを起こりとするポストロックバンド、oono yuukiの2ndアルバム。近年多く見られる、タッピングや技巧派アルペジオなどを駆使する、マスよりの少人数型ポストロックではなく、フルートやチェロ、スティールパンなど多岐に渡る楽器を取り入れた、ビッグバンドライクな作品となっている。

角を落とし、丸みをもたせたアンサンブルによって表現される暖色のoono yuukiの世界観は、主線をぼかした油絵のような趣を持ち、どこか牧歌的でフォーキーなニュアンスを秘めている。初夏、青空の下芝生の上で、ビールを片手にめいめいに踊りながら聴く。そんな平和な休日を演出してくれる曲たちだ。

賑やかなアンサンブルでアルバムのスタートを演出する#1,2から、ボーカルを入れてよりフォーキーさを増した#3,5,6,9アルバムの中でも比較的鋭さのあるポストロックな#4など、oono yuukiの表現の幅をこの一枚で存分に味わえることだろう。個人的には、歌のあるトラックのインディー感がたまらなく愛おしく、これらのトラックたちは必聴だと言いたい。

lotus

夜の光

WRITER

tomohiro

エモを中心に枝葉を伸ばして聴いています。アナログな人間でありたいと思っています。野菜がたくさんのったラーメンが好きです。

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