DISC REVIEW

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2021年10月15日

羽搏き、零れ落ちる独白、金色の煌めきの尾

FUJI煌めき 宅録。初音ミクをはじめとしたボーカロイドの隆盛で「一人で音楽を作り切る」ことはそれほど珍しいことではなくなり、今はソフト面の進化も著しく、一人であっても非常に質の高い音楽を完成させることができる世の...

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2021年10月8日

夜半に芳る、春雷の芽吹き

LowHey What 轟く残響、異常性の皮を被りながらその芯に慈しみを持つノイズ。そこに重ねられる重力を持った男女の和声。これは全くもって事件なのではないだろうか。スロウコア、サッドコアの根元にその名を挙げられるミネソタ...

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2021年10月1日

果てなき紺青、先導の灯火なお明るく

deafheavenInfinite Granitedeafheaven、嗚呼deafheaven。ポストブラックの新たな地平を切り開き、時代の先導者として先陣を切りシューゲブラック、ブラックゲイズの躍進をもたらした彼らは僕の憧れのバンドの一つである。...

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2020年11月23日

幕を降ろす哀悼の中、切れ目の碧空たらんことを

Touché AmoréLamentUS激情ハードコアの2本柱として長くその活躍を続けているバンドがいる。一つはPianos Become The Teeth、そしてもう一方がTouché Amoré。どちらのバンドもEpitaphとい...

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2020年11月16日

鉄音の軋む電機兎、常闇の穴へと

Code OrangeUnderneathアメリカ、ペンシルヴァニアから来たる5人組、激ヘヴィネスアクト、Code Orange。これまでも重く、早く、うるさいメタリックハードコアアクトとしての活躍があり、来日時もそのハードなアクション性で大...

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2020年11月8日

生臭い月夜に忍び寄る、破壊と生命の旋律

LiturgyH.A.Q.Q.一聴して判別のつかない音楽と非音楽の境目。そこに邪教崇拝的禍々しさを秘めながらも、深きものが来たるように這い寄る荘厳なノイズとスクリームの雨。deafheavenと並び称されるBlackgazeの最右...

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2020年10月23日

巨星、新星の下次なる暁を目指す

Jaga JazzistPyramid北欧ジャズの旗手、ノルウェーのJaga Jazzist。まさにジャンルの代名詞たる存在感をシーンで発揮し続けてきた彼らの音楽性は、ジャズでもあり、北欧に広く横たわるポストロックの波も汲んだ、彼らなりの...

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2020年10月16日

卓上のテープレコーダーから溢れ出す音、音の洪水と言葉

SACOYANSYomosue一聴してまずは飛び込んでくる割れんばかりの爆音。SACOYANSは現福岡在住のシンガーソングライター、SACOYANが周りの人間を集め、その名の通りの徒党を組んで結成したバンドである。彼女の音楽家とし...

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2020年2月9日

長閑に漂う情景と、剽軽な喧騒のミュージック

ophillUFO4Ucllctv.主催のイベント、bookshelfに来てくださってる方々はその名前を知っていることかと思う。名古屋発、ファニーに鳴らすにひねくれポップバンド、ophillが満を辞してのアルバムリリースと...

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2020年1月27日

木々のリフレイン、張り詰める寓話の深緑

Agnes ObelCitizen of Glass最近、ネットフリックスでアニメや海外ドラマを見ている。僕は基本的に仄暗くて、湿っていて、画面が美しいものが好きなので、そういうヨーロッパに点在してそうなドラマや映画を探すのだが、そんな僕にネットフリッ...

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