disc review対談:「CD不況」「サブスク」時代の音楽との関わり方

tomohiro

Tomohiro:音楽をどのような形で入手して聞いていますか。これもまた1番目と関与してくるけど。

Shijun:意外とCDを買ってる人が多いってことだね。

Tomohiro:比率的に考えてもCDを買ってるって答えた人はCDがメインで買ってるんだろうね。

Shijun:意外とダウンロード購入は下火だね。

Tomohiro:定額配信サービスはApple Music、AWA、LINE MUSIC、Google play……。

Shijun:Spotifyも始まったしね。

Tomohiro:まだちょっと伸び悩んでる感じはあるのかな。

Shijun:俺はまあがっつりこれなんだけど。

Tomohiro:俺はCD側だからここはちょうど対比できるかなって思うけど。昔Shijunも結構CD買ってたじゃん。それが配信メインに変わった理由とかきっかけとかって?

Shijun:うーん、利点としては、お金かけて聞くほどでもなかった音楽を手軽に聞けるようになったかな。これがなかったら聴いてないだろうな、って出会いが多くて、音楽を探すのが楽しくなったかな。

Tomohiro:なるほど。あとCD買ってる側としては大御所になってきたバンドの昔の音源を集めるのはしんどいかな。ただ、「サラッと聞ける」に対する「怖さ」があるから、配信サービスに移らずにいる人も多いんじゃないかなって。

Shijun:それは難しいところだね。

Tomohiro:俺はそういうタイプだから、無尽蔵に手に入ると個々に対する興味が薄れてしまう気がしてて、その時にどこまでちゃんと聞けるのかな、とか。実質、配信サービスを利用しても聞く曲の総数はあんまり変わらないんじゃないかなとも思うんだよね。

Shijun:それはそうかも。

Tomohiro:聞く総数が変わらないならモノとして持っておきたいかなって。興味のままに聴いていける人なら向いてるサービスだと思うけど。

Shijun:うん。

Tomohiro:下二つの項目(定額配信サービスと無料アプリ)は5年前にはほぼなかったやつだよね。

Shijun:無料アプリはどうだろ。アプリでこそ無いにしろ違法ダウンロードのピークだったイメージはある。

Tomohiro:違法ダウンロードって何かしらの後ろめたさがあったじゃん。今の無料アプリって結構グレーゾーンじゃない。アプリになったことで間口は低くなったよね。

Shijun:うん、後ろめたさを感じないようになってる気はする。

Tomohiro:フォーマットとかもしっかりしてるとあたかも合法であるように見えると言うか。

Shijun:後ろめたさが無くなってるのは怖いところだね。


無料アプリの例。洗練されたUI、ランキング、プレイリスト機能や楽曲数の充実に驚かされる。

Tomohiro:まあ今はなんでも無料で手に入る時代なのかな。

Shijun:でもゲームとかって違法ダウンロード減ったよね。

Tomohiro:確かに、昔ほど聞かなくなった。

Shijun:CDはCDでコピーコントロールCDってのやってたけど、微妙だったね。

Tomohiro:レンタル市場を無視してたな。

Shijun:PCに取り込んでプレイヤーに取り込む時代になっちゃったのもあって完全に消えたね。

Tomohiro:「本・漫画」、「音楽」、「ゲーム」ってあって、それらの中で音楽業界だけ圧倒的に先細りなイメージなんだよね。出版も大変っていうけど。

Shijun:巷には本がまだ溢れてるもんね。

Tomohiro:その趣味を興じるにあたって視覚要素が無いことって、モノで買わないことに繋がってるんじゃ無いかなって。特に本に関してはモノじゃないといけない部分が大きい気がするんだよね。電気書籍とかあるけど。

Shijun:確かに。

Tomohiro:ブツがないといけない理由が、CDとかの方がちょっと弱い気がするよね。必要ではなくて、追加要素って感じがする。

Shijun:なんかダウンロード販売って境界線がぼやける感じがあるよね。モノとして手に入らないならお金払わなくてもあんまり変わらないような気持ちになっちゃう気がする。

Tomohiro:あぁ。

Shijun:あと今はyoutubeとかで宣伝のために一曲聞かせるのもでかいかも。

Tomohiro:あぁ、漫画は立ち読みできないしなぁ。本は買う前に買わなくてもいいやってほどの情報量を得られない感じがあるね。小説をもう満足するまで立ち読みしないと思うから。雑誌とかは別だけど。

Shijun:音楽は満足しちゃうんだろうなぁ。

Tomohiro:例えばシングルとかはよりそうだろうね。カップリングがあっても、まあ「この曲聴けたしいいや」、みたいな。

Shijun:確かに。

Tomohiro:絶対にモノじゃないといけない要素が少ないのが、CDが下がってる理由かも。

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tomohiro

エモを中心に枝葉を伸ばして聴いています。アナログな人間でありたいと思っています。野菜がたくさんのったラーメンが好きです。

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