アライヨウコインタビュー 2nd album 「優しい荒波」に寄せて

disc reviewアライヨウコインタビュー 2nd album 「優しい荒波」に寄せて

tomohiro

2016年5月2日

今までは照れ隠しで他人事のように歌ってたけど、
もうそんな遠回りしてもつまらないなって

Tomo そのあたりの心境の変化は、東京から離れて遠い土地でライブをしている今の活動スタイルゆえのものもあるのかもしれませんね。

ヨウコうん、そうだと思う。やっぱり遠いところに来ると、次いつまたここに来れるかはわからないわけで、すぐに伝えなきゃ！って。今までは照れ隠しで他人事のように歌ってたけど、もうそんな遠回りしてもつまらないなって。遠い土地というと、今回は沖縄の遠征の時に行った海での実体験が元になっている「沖つ白波」という曲もあったりもします。以前のレビューで「雨、海、波など水に関する歌が多く、色を当てるなら青の音楽」というような内容のことを書いてくれていたよね。波や青の要素は、今までもタイトル、アートワーク、プロフィール等で入れているので、やっぱり私の歌の根底にはあるのだけど、ライブで並べると一色になりがちだなあというのもあって今回はちょっと多用しないようにしようかなと思いつつ…という６曲になりました。

Tomo そのあたりは聞いていて、感じました。これまでに比べて、感情部分に依った表現が増えて、アルバムとしては暖色のイメージもありました。今回の音源にはヨウコさんだけでなく、参加アーティストがいますよね。そういったところも新しいカラーを感じたところなのかもしれません。

ヨウコうん、『百花』と『沖つ白波』だね。『沖つ白波』は大石学さんという尊敬する大好きなピアニストの方が鍵盤ハーモニカなどで参加して下さっています。

Tomo 『百花』は結構大胆な編曲で、エレクトロニカのような雰囲気も出ているように思います。これはどういう方が参加されているんでしょうか？

ヨウコ『百花』は佐藤公俊さん（Mother Tereco）という方が、アナログシンセサイザーやオープンリールなど、工程は私には全部分からないんだけど笑。とにかく様々な素敵な音達を私の楽曲に足してくれて、出来ていく過程も完成もとても新鮮で楽しかったです。

Tomo 『百花』は今までにもありそうでなかったアプローチというか、エレクトロニカのような雰囲気も出ているように思います。これはどういう方が参加されているんでしょうか？

ヨウコ『百花』は佐藤公俊さん（Mother Tereco）っていう、アナログシンセやオープリールを使って音響効果をやっている人が編曲してくれて。今までになかったような仕上がりで、私もとても楽しかったな。

Tomo 参加アーティストなんかの面でも、今回は華やかなアルバムになりましたね。もう一人じゃないというか。

ヨウコそうだね、今までは自分にブレを感じたこともあったんだけど、最近は何を作っても私の音楽になるという気持ちも出てきたし、１人で全部を完結させることよりも、アートワークにしろ音にしろ、自分の予想外を入れていく事が楽しくて、それが飽きずにやっていくモチベーションになってきている感じかな。自分の軸が座ってくるにつれて、誰かの色が入る事への怖さもなくなってきています。

Tomo 今作に至るまで、アルバム一枚や三枚のワンコインシングルを経て、いよいよアライヨウコとしての地盤が固まってきた。

ヨウコそうそう、地盤が固まってきた感じがある。覚悟が決まったのかもしれない。弾き語りでちゃんと歌っていこうという。

Tomo 今回の作品、インタビューを通して、これからもアライヨウコという芯を持って、挑戦を続けていくことが想像されました。それがとても楽しみです！

ヨウコはい、乞うご期待、です！まずはリリースツアーからかな。「優しい荒波」よろしくお願いします！

Tomo 長いインタビューになってしまいましたが、ありがとうございました！

ヨウコありがとうございました！