disc review水面下から望む、さざめく湖面の乱反射

tomohiro

Hymnals & BombsBolywool

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スウェーデンのシューゲイジング、ドリームポップBolywoolの最新作。キュートなジャケットに惹かれ、このページを開いたのならば、とりあえずページの最下段で彼らの音楽を再生してみるといいだろう。あなたの選択が正しかったことがすぐにわかるはずだ。ジャケットともよくマッチするWhite VinylLPと、bandcampでのデジタルアルバムのみの販売形態。

先日、旅行でストックホルムを訪れた際に、立ち寄ったPET SOUNDSというレコードショップで、同じくスウェーデンのプログレバンド、Anekdotenのメンバーのレコメンドで購入したという経緯の一枚。

店員(のちにAnekdotenのメンバーと知る)に拙い英語で、スウェーデンのインディーポップとか、シューゲイザーを探していますと伝えたところ、「レコードで探してるなら、こいつが間違いないぜ。グレート、スウェディッシュ、インディー、ドリームポップ/シューゲイザーだ。ガハハハ。」ばりの勢いで薦められ、当初のレコードは買わないという予定を捻じ曲げ購入した一枚。(これのせいでタガが外れ、後々大量のレコードを抱えて日本に帰ることになった。)

経緯はこの程度として、なるほどゴリゴリのレコメンドも頷ける、なんとも甘美な飽和的音響だ。シューゲイザーというようなノイジーさよりは、ドリームポップという言葉がふさわしい、スウィートで深い残響を残すエレクトロニックサウンドが持ち味で、この辺りは、Amusement Parks On Fireに代表されるネオ・シューゲイザーのようなシューゲイジングなギターロックや、同じくスウェーデンのSimian Ghostのようなドリーミーな音像を現代的にスタイリッシュに仕上げる、ギターポップバンドと方向性を同じくするだろう。

 

 

MVにもなっているリードトラック、”Stromness (Under Cold Skies)”は、同じくスウェーデンはヨーテボリのシューゲイザーバンド、Westkustのボーカルをゲストとして迎えての作品だが、Westkust自体がとてもよいシューゲイザーバンドなので、ここで一つ紹介しておくとする

2人組のユニットであり、バンドサウンドというよりは、エレクトロニックなトラックメイキングを得意としている。深いリバーブは水中にいるかのような錯覚を覚えさせ、そこから見上げる水面はキラキラと瞬いており眩しい。スウェディッシュポップなどでその地位も確固たる、北欧ギターポップ直系のメロディのキャッチーさも、清涼感と沈み込んでいくような没頭感に拍車をかける。

今現在の最先端を走る、シューゲイザー方法論の提示の一つとして申し分ない、とろけるような深い反響に溺れること間違いなしの、傑作だろう。

 

WRITER

tomohiro

エモを中心に枝葉を伸ばして聴いています。アナログな人間でありたいと思っています。野菜がたくさんのったラーメンが好きです。

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